把持ハンドと吸着ハンドはそれぞれ対象物をつかむ方法が異なるため、特異なものや苦手な作業などが異なります。それぞれの特徴について見ていきましょう。
把持ハンドの特徴
指を持つ把持ハンドの特徴としては、次の3つがあります。
指の本数は対象物によって異なる
把持ハンドの指の本数は2本や3本、4本のものがあります。軽いものや小さなものは2本指でつかみ、大きなものや形状が複雑なもの、2本指では安定しないものに関しては3本以上の指を使うことが一般的です。
なお、人間の手のように5本指のものもあり、4本の指を親指に該当する指と向き合う形で配列しているため、他の本数の指を持つロボットハンドと比べて、丁寧かつ対象物に負荷をかけずにつかめるという特徴があります。
デリケートなハンドリングが求められるシーンで使われる
食品や医療機器などの繊細なものを扱う際にも、大抵のケースにおいては3本以上の指の把持ハンドであれば対応できます。
面取りをして指の形状を滑らかにすることで、対象物を傷つけることなく運ぶことができるようになります。また、つかむ力をコントロールすることでもデリケートなものを扱えるようになるので、プログラミングで調整します。
強い圧力が必要なシーンでも使用できる
溶接や切削などの場面では、強い圧力でしっかりと対象物をつかむ必要があります。把持ハンドのつかむ力を強めに設定することで、圧力が必要なシーンでも対応できるようになります。
吸着ハンドの特徴
「つかむ」のではなく吸着させることで対象物を運ぶ吸着ハンドには、主に次の3つの特徴があります。
真空パッドで吸着させるものも多い
真空発生器で真空を発生させ、真空パッドに対象物を吸着させて運ぶタイプの吸着ハンドがあります。吸着するものの材質を問わず使用できるので、幅広い場面で使われています。
ただし、対象物の表面に穴が開いていたり、多孔質の表面のときは使えません。例えば発泡スチロールや外壁用ブロックなどは、多孔質のため真空状態を作ることができず、吸着することは不可能です。
磁力によって吸着させるタイプもある
電磁石の入/切で物体を吸着させるタイプの吸着ハンドもあります。なお、電磁石のオンオフは電流で行います。
鉄やニッケルコバルトなどの磁力に引き付けられる素材のものは吸着できますが、非鉄金属は吸着できないので用途は限定されます。ただし多孔質のものでも吸着できるので、金網や鉄製のスポンジなどには利用できます。
吸着パッドの数は対象物による
吸着ハンドによって、吸着パッド数が異なります。6点式のパッドは安定が高いですが、容易に吸着パッドにくっつくものや小さなものなどは少ないパッド数で運ぶこともあります。
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