産業用ロボットにAIを搭載することによってどのようなことができるようになるのでしょうか?4つのメリットを紹介します。
ロボットティーチングを自動化できる
従来の産業用ロボットではロボットに作業内容を教えるための「ロボットティーチング」のコストが課題とされていましたが、AIを搭載した産業用ロボットであればAIにティーチング作業を代替させることが可能です。
その結果、人間がティーチングをしなくともロボットが自動的な作業内容を習得する「ティーチングレス」の状態を実現することが可能になります。
AIを搭載した産業用ロボットを導入すれば、AIに備わっている自己学習機能によって製品パターンなどを自動的に学習し、多品種製品を自動で仕分けたり、高い精度でハンドリング・検品したりすることが可能になります。
たとえば2016年に経済産業大臣賞を受賞した「完全ティーチレス/ばら積みピッキングMUJINコントローラ PickWorker」は、最初の簡単な設定のみでティーチングレスを実現できるAI搭載ロボットです。
多品種多変量処理にも柔軟に対応できる
AIを搭載した産業用ロボットを導入することによって、従来の産業用ロボットが苦手としていた多品種多変量の製品を取り扱う作業も効率化することができます。
たとえば、大きさや向きが不揃いな製品の位置や角度などを認識しアームを柔軟に制御して取り出す作業や、熟練工の腕や経験に頼っていた繊細な外観検査などもAI搭載ロボットで再現することが可能となりました。
ロボットの故障を事前予測することができる
AIによってロボットの動作音や振動データを収集、解析して異常を自動検出する仕組みも開発されています。
この仕組みを活用すればロボットの故障を事前に予測できるので、メンテナンスを適切なタイミングで行うことができ、故障防止に繋がります。
従来の産業用ロボットに組み込むことも可能
産業用ロボット向けに開発されたAIは互換性が高く、すでに現場で稼働しているロボットに追加で搭載することも可能です。
導入時の初期コストはかかるものの、上述のティーチングコストの削減など費用対効果が高いので、長期的に見れば先行投資としてAI搭載を検討する価値は十分にあるでしょう。
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