3Dプリンターでの造形に必要なサポート部とは?

先ほどから、何度が登場している「サポート部」ですが、3Dプリンターで造形をするなら、サポート部については必ず理解しておく必要があります。

サポート部とは、簡単に言うと、3Dデータには存在しない、造形物が崩れたり倒れたりしないようにするための仮の支えです。

Nema 23 防水ステッピングモーター

アルファベットのYの斜めに迫り出した部分や、HやTの宙に浮いた部分、また、材料の収縮によって変形しやすい部分などをサポート部で支えておくと、その部分の落下や破損、変形などを防ぐことができるのです。

このようにお伝えすると、サポート部はたくさんあった方が良いと考える方もいらっしゃると思いますが、サポート部は必要最低限にしましょう。

サポート部がたくさんあった方が、精度が高まる場合が多いのですが、サポート部は後工程で除去する必要があり、あまりに多すぎると後工程の手間が増えたり、きれいに除去するのが困難になったりするからです。またサポート部が多いと、その分材料費もかさんでしまいます。

先ほど、サポート部は、3Dプリンターの専用ソフトウェア(スライスソフト)で自動的に設定してくれることも多いとお伝えしましたが、3Dプリンターを活用する上では、手動で最適な設定ができるスキルを身につけられるとベストです。

こればっかりは経験が物を言うため、何度も造形を繰り返して、このデザインのパターンはこのくらいのサポート部が必要、この角度ならサポート部は不要、この位置のサポート部は仕上がりに影響するから移動といった判断を徐々にしていけるようになるしかありません。

造形方式によっては、造形物とサポート部を別の材料で造形することが可能です。サポート部専用の材料を使用すれば、洗浄するだけでサポート部をきれいに除去できるなど、後工程が楽になります。

Nema 17 双轴リニアステッピングモータ

一方、造形物とサポート部を同じ材料で造形しなければならない造形方式もあります。この場合は、必ず、一つ一つのサポート部を手作業で除去しなければなりません。なるべくサポート部を細くするなどして、後処理がしやすくなる工夫をするのがおすすめです。

このように、サポート部は3Dプリンターで造形する上で、欠かせない存在です。

3Dプリンターを選ぶ際には、各製品のサポート部の造形についてもしっかり確認しておくことをおすすめします。

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