3Dプリンタによる量産にはさまざまなメリットがあります。ここでは、具体的なメリットを解説します。
製品開発の効率が上がる
3Dプリンタは製品の試作にも活用でき、試作納期短縮にも効果を発揮します。
3Dプリンタで試作したうえで量産展開に移行すれば、開発の効率も大幅に上がります。
また、試作時の製造工程と量産時の製造工程はどちらも同じであり、試作時と同じクオリティの製品を安定的に量産できます。
ただし、あらかじめ量産化を考慮して製品を設計する必要があります。
製作納期を短縮できる
3Dプリンタによる量産を実現できれば、部品の数も大幅に減らすことが可能となります。
そのため、製品ができあがるまでの工程も短縮が可能です。
たとえば、従来の方法では800個以上の部品を組み合わせていた製品を3Dプリンタで製造したところ、
部品の数を12個に統合できたケースもあります。
3Dプリンタなら、製品の内部の形状が複雑な場合でも一体的に製造できるからです。統合部品であれば、接続部の検査も不要となります。
さまざまな形状の製品を効率的に製造できるため、納期短縮が可能になります。
加工法上の制約を受けにくい
従来は、一つの製品に含まれる各部品に合わせ、さまざまな加工法を使い分ける必要がありました。
鋳造や溶接、プレス加工、切削加工などをはじめとする幅広い加工法があるため、
設計の段階から加工法に配慮しなければなりません。
しかし、3Dプリンタによる量産なら加工法による制約を受けにくくなります。
従来は加工法ごとに品質や技術などを検討する必要がありましたが、3Dプリンタならそのような無駄な工程を削減できます。
コストを削減できる
3Dプリンタで製品を製造する場合、金型は不要です。よって、金型を造るためのコストがかからなくなります。
また、3Dプリンタの場合、設計のデータさえあれば必要なときに必要な分だけ製品の生産が可能です。
そのため、無駄のない生産体制を確立できます。従来コストダウンには一拠点での大量生産が主流でしたが、
他拠点でのオンデマンド生産体制でコストダウンを目指すことも可能となります。
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