油圧ロボットとは

油圧ロボットとは、油圧を動力源としたロボットのことです。油圧とは、圧力をかけた液体(油)を利用して力を伝達する技術です。油をシリンダに流し、その圧力でピストンを伸縮させ、ロボットの動力源にします。

現在実用化されている油圧機械として、ショベルカーのアームがあります。建設現場では、土を掘り起こしたり重量のある建設資材を運ぶ必要があるため、油圧駆動が適していると言えます。

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油圧アクチュエータとは
油圧ロボットは「油圧アクチュエータ」で動いています。アクチュエータ(actuator)とは、電気や油圧などのエネルギーを物理的な運動として取り出す機構のことです。ロボットにおけるアクチュエータは、人間でたとえると筋肉に相当する部位です。ロボットの運動性能(たとえば速度や可搬重量)は、アクチュエータの性能によって大きく左右されます。

近年再注目されている油圧ロボット

世界初の産業用ロボットは、ユニメーション社製の「ユニメート」と言われています。このロボットの動力源は油圧駆動でした。電動機(モーター)の技術が発展していく中で、産業用ロボットは油圧から電動に置き換わり、今ではほぼ全ての産業用ロボットが電動駆動です。

しかし近年、油圧がロボットの駆動方式として見直されています。油圧ロボットが再注目されたきっかけは、ボストン・ダイナミクス社の人型ロボット「アトラス」の発表です。

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アトラスは2013年に公開され、歩く・走る・ジャンプするとい人間のような動きを俊敏に行うデモを行ってきました。さらに、2017年には「バク宙する」デモも披露しており、インターネット上で大きな話題となりました。

アトラスのように人間サイズまで小型化した油圧アクチュエータで、力強く俊敏な動作を行えるロボットが実用化されれば、ロボットの適用分野がさらに広がるのではないかと期待されています。

水ではなく油を使う理由
油圧駆動の流体として水ではなく油を使う明確な理由があります。

油を使う理由①:金属を錆びさせない
水では油圧機器の金属材料(多くは鉄系材料)が錆びてしまうためです。油圧ロボットには金属を錆びさせない油が適しています。

油を使う理由②:粘度が高く漏れにくい
液体は材料ごとに粘度(粘り気)が異なります。油は水よりも粘度が高く粘り気があり、機械に密閉したときに漏れにくいです。油圧機器は流体(油)に圧力をかけるため、漏れにくい油が適しています。

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